online_editorの日記

地方テレビの映像編集マンが時代に葬られた技術について語る ほか

映像編集マン今むかし(プロローグ)

みなさんこんにちは。

某地方のテレビ業界で現在技術系の何でも屋として働いている、online_editorです。

地方でテレビ技術の技術屋というと、だいたいロケ(放送局以外の場所での出張撮影)現場でライトや三脚などを持ってカメラマンと一緒にいる方、またはカメラマンを指すようですが、私はロケにはあまり出ません。

私は業界では編集マンと呼ばれています。主な仕事は番組を仕上げて納品形態(放送局が求める納品規格に合致させた成果物)にすることで、いちおうそれなりのプライドをもって作業しております。

しかし、私がこの仕事を始めたおよそ20年前から時代はすっかり変わりました。

具体的には作業手順が大幅に変わりました。パソコンが今ほど進化していなかった当時、映像(動画)を記録する手段はビデオ一択。家庭用ではVHSというとおわかりになる方がどれくらいおられるでしょうか?。編集作業はこのビデオを2台つなぎ、一方は再生、一方は録画しながら必要なカットをつないでいく作業を繰り返して番組を作っていたのです。さらに、映像に効果をかけるには専用機材、文字を乗せるのも専用機材、音をつけるのも専用機材が必要でした。このような機材は一台数百万と高価な上に扱うには専門知識がいるため、編集マンは完全な職人技で、お金がかかる業種だったのです。今ではこのような作業はパソコン、いやタブレットで簡単にできてしまいますよね。

このブログでは、そんな当時の苦労しながら番組を作っていた、もう忘れ去られて今では役にたたない編集技術とその変遷を、当時の映像制作業界を振り返りながらしたいと思います。

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初めてさわった電子編集機 SONY RM-450

通っていた専門学校にあった。左側でプレーヤー(再生側)、右側でレコーダー(録画機)を操作し1対1で編集。真ん中の長いキーは連打される運命にあるALL STOP。シンプル単機能で、このタイプでは一番お気に入りな編集機だったりする。しっかし下手くそな絵ですね。精進します。